雨に煙る蕎麦畑(恋人坂風景)

tamon-wat2004-09-03

9月2日の朝は雨で始まりました。黄色く色づきだした稲穂の写真を撮ろうかな、と思って恋人坂に立ったのですが、そこには予想していなかった蕎麦の花が一面に咲き誇っていました。季節のうつろいは確実に進んでいます。ちょっと眼を離しているとこうして驚かしてもくれますね。これからの会津は、そこかしこに白い蕎麦畑が点在して、まるで大きなパッチワークをみるような、そんな風景になるんですよ。そんな風景を眼にすると、思わず下手くそな俳句や短歌を考えてしまう。これ、毎年の恒例行事になってますね。去年も友人と俳句を詠んだこと、思い出しました。蕎麦の花、とても可愛いのです。あなたもご覧になってはいかがですか?
そういえば、先日もワレモコウの花を発見しました。こんな田舎でもグッと少なくなった花です。赤葡萄色のまるい花、秋の花らしくひっそりと咲いていました。見落としそうな季節に気がついたこと、私は私自身に嬉しくなったのです。今朝は青空が広がっています。しかし、日差しはもう秋のそれ。夜には月がやけにきれいに見えるようになりました。今宵は旧暦の19日です。旧暦19日の月を「寝待月」といいますね。大きさも半月といったところでしょうか。喜多方の銘酒を味わいながら、ごろりと横になっていると、「寝待月」が昇ってきます。その光景は時間を越えて変わらぬもの。はるかなる我等が先人も見、また、はるかなる我等が子孫も見る光景。時空を超えた光景に、しばし我を忘れてみる。こんな風流を楽しめる季節になったということです。白い蕎麦畑と名月の会津盆地。情緒にあふれた光景のなか、あなたはどんな秋をみつけるのでしょうか。