2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

冬支度

暗い朝を迎えています。目覚めればまだ夜半と安心する耳に、牛乳ビンのぶつかる音や新聞配達のバイクの音などが入ってきて、夢心地の暖かさから引き離そうとたくらんでいます。布団の恩恵に浴さない鼻先が今朝の寒さを感じ取っていて、「あと10分・・・」…

黄金の舞い

音も無く黄金の末廣が舞い落りている。 私は古い拝殿に腰をおろしてぼんやりと落葉を見つめている。 今を舞う大銀杏の落葉と、 幾百年の沈黙を守る古色の拝殿と、 過去と現在とが優しく私を包んでいる。 ゆっくり、ゆっくりと安堵感が浸していく。 母の胎内…

雄国山霧中

会津盆地は深い霧に包まれていました。仕事を終えて帰途についた私の眼に、霧の海に浮かぶ雄国山が飛び込んできました。それはあたかも大海を進む鉄(くろがね)の船のようで、じつに雄雄しく迫力のある軍艦のように思えたのです。いつもの雄国山は雄大な山…

百代の過客

晩秋の終章を飾るもの、それが新宮熊野神社「長床」にあります。 秋と冬とのはざ間にあって、過ぎ行く季節を惜しむかのように、いま「長床」は美しく輝いていました。700年もの沈黙を守る拝殿と、「いま」を過ぎようとしている大銀杏の落葉とが、歳月の移…

雄国山秋天

低気圧の接近で、また天気が崩れてきます。今年の秋は度々の台風と新潟中越の大地震とでなにもかも狂ってしまったかのよう、抜けるような青空の日々が続くことが少なかったですね。掲載した写真はそんな貴重な快晴の日に撮った雄国山です。磐梯山の西隣の休…

晩秋の雑木林

ついこの間まで色づいた葉がきらびやかな錦を織り成していたのに、ふと気がつけば林の中は陽の光であふれ、仰ぎ見れば澄んだ秋の青空がまぶしいほどに私の眼を射しています。足元にはふんわりと、暖かそうな落ち葉の絨毯が出来ていて私の歩みを優しく受け止…

「古今悠々」 千年浪漫 長床の秋

晩秋の季節になると、どうしてもこの場所へ足が向いてしまうのです。 新宮熊野神社「長床」。幾百年もの風雪に耐えてなお、堂々とした姿を見せる古色の拝殿。いま、境内の銀杏の木々があざやかなる黄色の彩りを添えて、経年の美は歓喜の絶頂に近づいています…

裏磐梯秋色

10月下旬から11月上旬にかけて、裏磐梯は燃え立つような秋の色に染まります。 数多くの湖沼とあいまって、その秋色の風景は私たちをひととき感動の境地へと誘うかのようです。 とある先日、快晴に誘われて裏磐梯へと足を伸ばしました。高原の紅葉の歩み…