「第9回全国メセナネットワーク会議」出演してきました。

9月24日、喜多方プラザ文化センターにて標記の会議が開催され、私も出演してきました。北は北海道から、南は熊本、佐賀まで全国16地区からの参加による全国大会、今年は東京芸術大学の熊倉純子助教授をお招きして基調講演「地域文化活性化のための仕組みづくり 〜アートがつなぐ市民参加〜 」。続いてパネルディスカッション「文化資源の再発見による地域づくり」が実施されました。私もこのパネラーの一人として出演したのです。
喜多方の歴史・文化資産をもう一度見つめてみよう、再認識をして自分たちのためにどう活かしていくのか考えてみようとの視点から、日頃より思うこと、感じていることを率直にお話いたしました。
喜多方は「蔵とラーメンの街」でブランドになっています。年間100万人の観光客が訪れる街なのです。しかし決してそれだけの街でもないことを、私は声を大にしてお知らせしたいと思っています。喜多方には素晴らしい文化資産が多数存在しています。このHPでも書いているように貴重な歴史的、文化的資産があるのです。ただPRもされていないに等しく、市民自らが、身近すぎて、足元にありすぎてその価値に気づいていないことが多いという状況があります。そんな状況を踏まえて、私は昨年から今年の春まで「故郷温故知新」という番組を放送し続けました。再認識の一助になればとの考えからです。幸いたくさんのリスナーからご好評をいただき、148回の長きにわたって放送することができました。「放送を聴いて初めて行ってみました。」 「東京からのお客さんを案内してきました。喜ばれました。」こんなリスナーのお便りをいただいてとても嬉しく思っています。
故郷の財産を再認識して、そしてどう活かしていくのか。それは畢竟、自分がどう生きるのかということにつながっていきます。これまでどおり静かな暮らしを続けていきたいというのも立派な生き方ですし、拙速にことを進めるよりは後世に託すこともひとつの選択です。ただ、後を継ぐ若者が喜多方を離れていかざるを得ないような状況を打破するひとつの方法として、文化資源を再認識して、磨き、活用すること、考えてみてもいいのではないでしょうか。実利性を伴った文化資産の活用を考慮すべきと思っています。
今回のシンポジウムに出演してみて、限られた時間のなかでいかに考えを開陳できるか、この難しさを改めて感じています。同じようなシンポジウムには過去にも経験があるのですが、いつも腹膨れる思いで帰ってきます。まったく的確に意見を発表することは難しいものです。研鑽を重ねたいと思っています。