収穫の進む会津盆地 (恋人坂から)

tamon-wat2004-09-26

九月も下旬になると、黄金色の湖のあちこちで収穫の光景を眼にします。大型の機械を使った収穫風景は「稲刈り」という表現とは少し違った作業に見えてしまいます。
大型のコンバインは稲わらさえも出さず、あの懐かしい「わらボッチ」が並んでいるたんぼも少なくなりました。土地土地によって「わらボッチ」の積み方が微妙に違っていました。洟垂れ小僧だった私たちは高く積み上げられた「わらボッチ」の山に登ったり、もぐりこんだり、収穫の終えたたんぼでひとしきり遊んだものです。「わら」は用途がたくさんあって、牛馬や豚の寝床としての敷き藁や、野菜を囲ったり、縄を編んだり、草履や足半(あしなか)になったり、昭和40年頃まで「わら布団」を使っていた同級生もいましたね。どこの農家にも「わら小屋」があって、かくれんぼの時にはわらの間にもぐりこんだものです。あったかくて、わらのにおいがとても良くて、隠れていることなど忘れてしまい、ついウトウトとしたことなど懐かしく思い出します。大型の機械が活躍しているたんぼを見ていると、ちょっと寂しい思いもわいてきました。まったくの私の感傷ですが「わら」のにおい、いいもんですよ。