百代の過客

tamon-wat2004-11-17

晩秋の終章を飾るもの、それが新宮熊野神社「長床」にあります。
秋と冬とのはざ間にあって、過ぎ行く季節を惜しむかのように、いま「長床」は美しく輝いていました。700年もの沈黙を守る拝殿と、「いま」を過ぎようとしている大銀杏の落葉とが、歳月の移り行く様を教えるかのごとく、あくまでも静かに佇んでいます。
あいにくの小雨をおして、参道を歩きました。参道の奥に古色の拝殿と鮮やかなる黄金色の大銀杏が見えてきます。「長床」と呼ばれる拝殿前に佇むと、そこはもう黄金の絨毯の上でした。ときおり役目を終えた黄金の葉たちが、競うようにハラリハラリと舞い降りてきます。それぞれが最後の飛翔を十分に楽しみながら、そう、まるで末廣のように舞いを楽しんでいます。
私は拝殿に腰を下ろして、時の過ぎ行く様に見入っていました。私の時間が過ぎていくのをじっと見ていたのです。何を成したわけでもなく、何をなすべきかもわからない、そんな不安げな私自身を凝視していました。私の成せる小さなことが、果たしていかなる意味合いを持つのか?ちっぽけな私が、遼々なる古今に飲み込まれていく様を見ていたのかも知れません。それはある意味でこころを落ち着かせてもくれるものです。小なる私が大いなるものの一部になっていく定めを、私ははっきりと見ていました。終章の舞いを踊る落葉は、私自身でもあったのです。
私は立ち上がり、胸を張って帰途につきました。ふと拝殿を見返ると、黄金に包まれた700年の時間が優しく見送ってくれています。こうして初雪が降るまでのわずかな間に、どれだけたくさんの人々を包み、励ましてくれるのでしょうか。
新宮熊野神社「長床」、あなたも「時間」とお話をしてみてはいかがでしょうか。


  • ジモッティ(喜多方市民)のいくラーメン店

今日の紹介は「上海」です。
市役所から歩いて5分。市中心部にあるこの店は、いろんな面でこだわりを感じる店です。先ずはスープ、健康に注意ということでしょうか、塩分控えめでわりとアッサリした感じです。脂身の少ないチャーシューですが旨みを十分味わえます。手作りなんでしょう、添え物の漬物もあとをひくものです。驚いたのはどんぶりです。地場の本郷焼を使っていました。なんか嬉しいですね。
というわけで、この店のおすすめはチャーシュー麺に決定です。そうですね、ヘルシーチャーシュー麺とでも名づけましょうか。わたしはいつもこのチャーシュー麺にしています。駐車場は5台分、市役所に車を置いてあるいても5分ですからね。朝は9:30からやってます。おすすめですよ。