車中にて(その1)

tamon-wat2005-02-05

先日、所用あって東京近郊の街を訪ねました。久しぶりのバスに乗って立川、国分寺近辺の街並みを眺めることができたのです。
先ずは車中にて、都や各市から無料パスをもらっているのでしょうたくさんの高齢者が乗車していました。彼らは降車の際にはおしなべて「ありがとうございました。」と運転手さんに一声を掛けていきます。無料という意識もあるのでしょうが、その声には人と人とをつなぐうるおいのようなものを感じていました。30代とおぼしき主婦層や若い方達はほとんどが無言です。スムーズにパスを出したり、遅滞なく両替をしたり、速やかに降車していきます。なるほど思わぬ時、所で他人の手を煩わせる可能性の多い高齢者は周りの他人に対して少なからず気を使っています。だからこそ人と人とのつながりを保ちたいのは至極当然のこと。それに反し、自己解決力に富んだ若い方々はそれほど周りを意識しなくとも何の問題もなく生きていけるわけです。
私はどうだったのかな?渋滞気味の道路をゆっくりと走るバスのなかでそんなことを考えていました。目的地が近づき、わたしは出口へと向かいました。「ありがとう。」無意識に出ていました。あたりはもうすっかりと暗くなっています。立春直前の寒さの中、私はマフラーをしっかりと巻き直し少し安心した気持ちで歩きだしました。


  • 大雪

この冬一番の寒波が日本列島を襲いました。雪国である喜多方はともかくも、南国である四国や南九州まで雪が降って混乱を巻き起こしていました。見慣れぬ雪に大はしゃぎする子供達の笑顔に救われたものです。
喜多方でも当たり前のように降っていました。屋根には70〜80cmの雪が積もり、屋根に上っての雪下ろし作業をする姿も見受けられました。立春になったとはいえ、まだまだ寒さの厳しい日々が続くようですね。ご自愛のほどを祈ります。
大雪になると活躍するのがボランティアグループの「あいべ」の皆さんです。ひとり暮らしの高齢者のお宅を訪問し、雪掻きのお手伝い。頭の下がる地道な活動を続けています。「あいべ」とは会津弁で「一緒にやろう」とか「共に行こう」とかを意味する言葉です。地域社会での人のつながりが大事にされている現実の姿を、この「あいべ」の皆さんに見る事ができます。前段の「車中」の話ではないのですが、喜多方の人々にはほんわかとあったかいものを感じること多いですね。
おっと、忘れるところでした。近々喜多方へおいでの方は、すべからく長靴があると便利ですよ。為念申し添えましょう。

  • 写真は「路地の街喜多方」の冬風景です。