「雨水」の喜多方

tamon-wat2005-02-18

今日は二十四節気のひとつ「雨水」ですね。今日を境に空から降るものが雪から雨に変わり、雪や氷は溶けて水になる。忍び寄る春の気配に草木がよみがえるという意味です。
喜多方はいまだに深く積もった雪や氷に覆われていますが、今日を境に除々に溶け始め、やがて春一番もやってくる頃になったということです。関東や東海地方ではこの「雨水」の頃から湿気の多い雪が降ることが多くなります。喜多方の人にはすぐ溶ける春の雪など気にも留めませんが、東京や横浜ではほんの少しの春雪にすら大騒ぎを繰り返しています。雪が降れば降ったように生活をすればいいのでしょうが、現代ではそれすら許されないようです。
「雨水」とは草木の発芽し始める頃、農耕の準備を始める目安でもありました。季節が少し遅れてやってくる喜多方ではまだまだ冬の領域です。雪の下で発芽のときをじっと待っている、力を溜めている草木たちを、もう少しそっとしておきましょう。
蛇足ですが、「雨水」にはお雛様を飾る目安でもあったそうです。今日からお雛様をお飾りして、雛の節句まで女の子の無事なる成長を祈る。とても良い伝統ですね。もっとも、部屋の大半を占領してしまうような五段飾りとか七段飾りとかには疑問をもっています。新しい生命の誕生を喜ぶ気持ちはもっともなことですが、成長と共に忘れ去られたり、飾る場所が無くなっていったり、甚だしきは面倒になったり・・・、いつの間にか物置の片隅にしまわれたままになってしまうお雛様のなんと多いことか。女性である幸せをかみしめたり、季節を楽しんだり、ひな祭りには意義があります。おおげさにお飾りをするのではなく、手軽に楽しめるよう男雛・女雛の一対を手元に置くこと、かえって理想かもしれませんね。
ともあれ、春の気配はかすかに、そして確実に忍び寄ってきています。


  • 弥右衛門さんの旅立ち

大和川酒造店の佐藤弥右衛門さんがお亡くなりになりました。じつは私はお会いしたことはございません。しかし、幾冊かの本を通して、大和川北方風土館を通して、そして後継者の佐藤芳伸社長を通して、その人となりを存知上げておりました。壊されようとしていた蔵を移設したり、酒仕込みの伏流水井戸を開放し小さな流れをつくったり、会津復古会をつくったり、「蔵の街喜多方」の実現に大変なご功績を残された弥右衛門さんと理解をしております。典型的な「喜多方旦那衆」であった弥右衛門さんの遺志は現社長の芳伸氏や喜多方蔵の会の皆さんに受け継がれています。時代を超えて人がつながっていく姿を見る事ができます。金田写真館の金田実さんやこの佐藤弥右衛門さんたちの思いは喜多方にずっと生き続けていくことでしょう。幸せな一生を送った弥右衛門さんだと思います。ご冥福をお祈りいたします。合掌。


まさに受験シーズン真っ最中です。夜食に喜多方ラーメンを食べて頑張る受験生もいるでしょうね。人生に何度かある試練の時を迎えている受験生諸君の健闘を祈ります。
そんな受験生諸君に耳寄りニュース。ただのゲンかつぎですけど、私のよく行くラーメン屋さん「さくら亭」には「桜咲くラーメン」っていうラーメンがあるんですよ。私も覚えていることなんですが、合否の発表を知らせてくれる電報の文面が「サクラサイタ」とか「サクラチッタ」とかでした。先日「さくら咲くラーメン」を食べていたら、そんなことを思い出していたんです。合格するためにはゲンでも神輿でも何でもかつぎましょうね。とってもゴロもいいじゃないですか。「喜多方さくら咲くラーメン」「来た方はさくらが咲くラーメン」て聴こえてきますよ。試験の前日には「さくら咲くラーメン」を食べましょう。
これも喜多方ラーメンの効能かな?



写真は午前中の恋人坂です。雲の切れ間から青空が顔をのぞかせました。