喜多方レトロ横丁

tamon-wat2005-06-16

来る7月23日(土)・24日(日)の両日に喜多方市内ふれあい通りにて「喜多方レトロ横丁」が開催されます。
この試みは喜多方商工会青年部の皆さんの発案によるもので、昭和30年代の喜多方を再現し、たくさんの方々に楽しんでもらおうという企画です。
いわば、喜多方の街を使って懐かしい昭和30年代へタイムスリップしようという楽しい試みなんですね。
「懐かし縁日ゾーン」、「喜多方蔵菓子横丁」、「懐かし遊びゾーン」、「レトロ乗り物ギャラリー」、「昭和30年代回顧録」などたまらない魅力にあふれた二日間になると思います。
ゆかたの着付けサービスとか、ミニSLまで線路を敷設して走らせる計画もあって、どなたにもワクワクしていただけるような喜多方の街になると思います。
普段は見学できないお蔵も公開されたりしますので、喜多方の魅力を十分堪能できるものと私もお勧めする二日間ですね。
おりしも丁度「梅雨明け」の頃です。
短い東北の夏の始まりを、喜多方でのタイムトリップから味わってみるのも良いのではないでしょうか。
喜多方商工会青年部の諸君が汗だくになって準備をしています。大変な努力を重ねています。きっと彼らの努力は報われることと確信しています。
なぜならたくさんの人が望むものを出現させようとしているからです。
当日にははじけるような彼らの笑顔をみたいものですね。
臨時駐車場もたくさん用意されます。皆様のおこしをお待ちしています。


「喜多方地方の画人展」が開催されています。
喜多方地方には大正時代から「喜多方美術倶楽部」という美術愛好家の団体があって喜多方に縁のあった画家たちを物心両面から支えていました。喜多方の「旦那衆」と呼ばれた人たちです。こんな辺境の地に、それも大正という早い時期にこんな文化的な集団が存在していたこと、誇りに思ってもいいと思います。
そんな気風のなかから、小荒井豊山、湯上呂久、結城真沙子などの画才に富んだ多くの画家たちが生まれました。
今回の画人展は喜多方地方が生んだ画家たちを紹介し、喜多方の近代美術に理解を深めていただこうとする展覧会です。
私が繰り返してお話しています「喜多方の財産」「自分たちの持つ宝」というものはまさしくこれらの画家たちでもあるわけなのです。
足元にある財産を改めて発見してください。

   会 期 : 7月10日(日)まで 10時〜18時  月曜休館
   入館料 : 大人 300円


  • 梅雨入り

ずっと晴天が続いていましたので、久しぶりの雨もそれなりに良いもんだ、とひとりごちていました。
音もなく降り落ちる雨をぼんやりと見ていると、気持ちがゆったりとしているのに気がつきました。
お天気が人の気持ちに与える影響というのは思ったより大きいものだと思っています。

青々と茂った柿の葉が雨に打たれて小さくお辞儀を繰り返しています。
いつの間にか青苗はすっかり伸びて、雨の落ちる水面が見えないほどです。
つばめは雨を意にもかえさず宙返りをしています。
我が家の庭で松の木の手入れをしている植木屋さんは、濡れながらも黙々と鋏を動かしています。
私はペンを持ったまま、書くことも忘れて雨を眺めています。
こころはすっかりと落ち着き、たいらかな気持ちで雨の思い出をたどっていました。

小学校の頃好きだったあのこのはいていた黄色い長靴、
雨に降られた下校途中、母の実家で貸してもらった番傘をさして帰る気恥ずかしさ、
雨のキャンパスを急ぎ足で歩いていたあの人のレインコート、
鎌倉瑞泉寺での雨のデート。
いろんな情景が浮かんできては消えていく。
私は雨の中をさまよっていました。

郵便屋さんのバイクの音で我にかえりました。
書籍小包です。
上海の友人が古美術オークションの本を6冊も送ってくれました。
ああ、上海も雨なのかな?

私は湿った大気を大きく深呼吸して、原稿に視線を戻しました。



  • 今日の恋人坂はぼんやりと霞がかかっていました。

高い雲が日の光をさえぎり、低い雲が飯豊の山腹にまとわりついていて残雪の頂上付近しか見せてはくれませんでした。いつのまにか足元のたんぼは背の伸びた青苗で水面が見えにくくなっていました。