ひつじ田

tamon-wat2005-11-06

稲刈りを終えた田んぼは、刈り跡から青々と二番萌が伸びています。
霜が降りてしまうまでのはかない生命なのですが、晩秋の冷たい空に向かって生命を伸ばしていこうとするその姿に、毎年眼がひきつけられてしまいます。
何の打算もなくただただ生命をまっとうしようとする純粋さに、私はどこか後ろ暗い気持ちになってしまうのですが、この状態のたんぼを「ひつじ田」と呼びます。


会津の刈りいれはほとんどがコンバインを使用しますので、ひつじ田にはあの長い稲束架(はせ)は見当たりません。
私は近年までお米を作っていましたので、この「はせかけ」による天日乾燥にこだわっていました。機械による強制乾燥よりずっと美味しいのだと、そう信じて実行していたのですが、技術の進歩なのか、はてさて単なる私の思い込みだったのか、コンバイン収穫の新米と天日乾燥の新米との違いが良くわからなくなっています。
(単に私が味オンチということかな?)


先日、リスナーのAさんから新米の差し入れがありました。
上白精米、つまりお米に磨きをかける精米方法で、そうですねお酒用の酒米を精米するように摺った贅沢な新米です。
いやあ実に美味しかったのです。
我が家の周辺でもようやく天日乾燥がすすんで、新米が流通しだしました。
「新米」と呼べるのは今年のうちです。美味しいうちに十分堪能しましょうか。
つやつやと輝く新米はやっぱり最高です。感謝!


  • 雪囲いと雪吊り

天気の良い日には喜多方のあちらこちらで庭木に雪囲いをしたり、雪吊りをしたりする姿が良く見受けられるようになりました。
ご自分で工夫を凝らす方もいれば、本職の庭師さんが大掛かりにかかっていたり、冬のにおいがふんぷんとしてきた今日この頃です。
会津喜多方よさこい庄助踊り」も盛況のうちに終わった翌日、会津の空は真っ青に晴れ上がっていました。
日中のぽかぽか陽気に誘われて、なんと窓を開けて車を走らせました。
そして件の雪囲いです。
ある場所では何とロック音楽をかけて庭木の手入れをしていました。
いったいどんな方が作業なさっているのかな?と大変気にはなったのですが、樹木にさえぎられてはっきりとはお見受けできませんでした。
多分、若い庭師さんに違いない。と独り合点をしてその場をはなれたのですが、庭の手入れとロックという取り合わせに驚いてしまうのは、私っておじさん?
ともあれ、朝晩の冷え込みもきつくなってきました。
樹木にも配慮をしてあげようと思う今日この頃です。


「 雪吊りの 鋏の音や 暮れの秋 」


  • あるラーメン屋さんの試み

私が好きなラーメン屋さんのひとつである「さくら亭」のご主人は、とても植物を愛する方で、食事のあとにお店の裏側の小さなお庭を見せていただくことがあります。
珍しい植物もあったりして、へ〜っと感心してしまうこともたびたびです。
そのご主人、今は菊の花に力を注いでいます。
愛情一杯のせいなのか、はたまた肥料がいいせいなのか、どの花も見上げるように大きく育っていて、迫力のあるつぼみをつけています。
ご主人の試みは、この豊かな菊花をふんだんに使って、とある会津の風景を表現してみようとのこと。
お店の前の駐車場の側面を菊花で一杯に、そして会津の風景を描いてみようとしているのですから、その意気は高いものであります。
私はこういう方が大好きですので、おおいにたきつけておりました。
まもなく並べ始めるころでしょうから、次に食事にいくのが楽しみでもあるのです。
みなさんも「さくら亭」にいったら、ぜひどこの風景なのか推量してください。
ご主人が開催した小さな菊花展。
私は楽しみに、そして応援をしています。


  • 写真は恋人坂の柿の木です。今朝は霧がかかっていて盆地は良く見えません。盆地越の飯豊の山々も白い帽子をかぶりました。残念、雲に隠れています。ようし、次にはきれいな写真を撮らせてもらいましょう。